動物病院の事業承継は、残念ながら全てのケースで譲渡まで行くということはありません。しかし、多くの事業承継を手がける中で「これは大丈夫だな」というセオリーは確かにあります。そこで今回は、弊社XM&A(てんま)的「うまくいくときに見られる予兆」について解説します。この記事をオーディオで聞く(6分44秒)%3Ciframe%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22300%22%20scrolling%3D%22no%22%20frameborder%3D%22no%22%20allow%3D%22autoplay%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fw.soundcloud.com%2Fplayer%2F%3Furl%3Dhttps%253A%2F%2Fapi.soundcloud.com%2Ftracks%2F2116562937%26color%3D%2523ff5500%26auto_play%3Dfalse%26hide_related%3Dfalse%26show_comments%3Dtrue%26show_user%3Dtrue%26show_reposts%3Dfalse%26show_teaser%3Dtrue%26visual%3Dtrue%22%3E%3C%2Fiframe%3E%3Cdiv%20style%3D%22font-size%3A%2010px%3B%20color%3A%20%23cccccc%3Bline-break%3A%20anywhere%3Bword-break%3A%20normal%3Boverflow%3A%20hidden%3Bwhite-space%3A%20nowrap%3Btext-overflow%3A%20ellipsis%3B%20font-family%3A%20Interstate%2CLucida%20Grande%2CLucida%20Sans%20Unicode%2CLucida%20Sans%2CGaruda%2CVerdana%2CTahoma%2Csans-serif%3Bfont-weight%3A%20100%3B%22%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Fsoundcloud.com%2Frshhaa0mw5ek%22%20title%3D%22%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E7%AF%A4%E5%BF%97%22%20target%3D%22_blank%22%20style%3D%22color%3A%20%23cccccc%3B%20text-decoration%3A%20none%3B%22%3E%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E7%AF%A4%E5%BF%97%3C%2Fa%3E%20%C2%B7%20%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Fsoundcloud.com%2Frshhaa0mw5ek%2Fnjtu3momb0xw%22%20title%3D%22%E5%8B%95%E7%89%A9%E7%97%85%E9%99%A2%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E6%89%BF%E7%B6%99%E3%81%AE%E6%88%90%E5%8A%9F%E6%B3%95%E5%89%87%22%20target%3D%22_blank%22%20style%3D%22color%3A%20%23cccccc%3B%20text-decoration%3A%20none%3B%22%3E%E5%8B%95%E7%89%A9%E7%97%85%E9%99%A2%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E6%89%BF%E7%B6%99%E3%81%AE%E6%88%90%E5%8A%9F%E6%B3%95%E5%89%87%3C%2Fa%3E%3C%2Fdiv%3E音声コンテンツはAIによる自動生成です。正確性にかける場合がありますのでご留意ください。1. 相手を尊重するリスペクトの姿勢が双方にある一番大切なので一番最初に挙げています。往々にして、譲渡側と譲受側にはパワーバランスの歪みが生まれることがあります。「譲ってあげる」、「譲り受けてあげる」などですね。Netflixドラマ「地面師たち」ではこの辺りがかなり生々しく描かれていますが、多くは売主である譲渡側が主導権を持ちやすい構図は確かにあります。しかし、「〇〇してあげる」ではうまくいきません。M&Aや事業承継は、相手がいてこそ成立するものであり、そこには対等の関係性が必要です。さらには、相手の立場、相手の考え、相手が大切にしていることを尊重できるかということはもっと重要です。自分が大切にする考えがあるのと同様に、相手にも大切にしている考えがあります。それをお互いに尊重しあえる方々の場合、ほとんどのケースでうまくいきます。逆に言えば、相手に対してリスペクトがどうしてもできない場合は、事業承継を考えるべき相手先ではないのかもしれません。<ポイント>年齢、立場関係なく、対等な関係で対話する相手の考えや大切にしているものを尊重するリスペクトの姿勢を持って接する2. 家族が賛成している家族やパートナーが賛成していると、うまくいきやすいです。逆に反対を押し切って事業承継を進めようとすると、どこかで決断ができなかったり歪みが大きくなっていくケースが多いです。最終意思決定をご本人ができる、という場合は実はそう多くありません。「妻の意見を聞いてみたい」と考えるのは当然です。しかし反対されたとき、夫婦仲が悪くなってしまったり、だんだんと後ろめたさが募って大一番で取りやめをしたりということはあります。ご自身だけでなく家族にとっても大きな選択になることですから、よくご家族ともご相談ください。その際、例えば仲介者である私たちや、税理士、信頼できる獣医師の仲間の意見などを一緒に聞くということで、頑なだった気持ちがロジカルに整理できることもありますよ。<ポイント>家族とはよくよく議論する客観的な意見が必要な場合には、他の専門家等を交えて相談する3. 折り合える条件を持っている交渉が上手だなぁと思う方に共通しているのは、折れていい条件を明確に持っている方です。M&Aでは、条件面の交渉ごとが山のように出てきます。その中でも譲れない条件もあれば多少なら譲れる条件もあるはずです。また、「この条件を譲ってくれるなら、別のこの条件は譲れる(交換条件)」ということだってあります。しかし、絶対条件ばかりを設置してしまうとうまくいきません。同じように、相手にも譲れない条件が存在するからです。そうなると、いわゆる「デッドロック状態」に陥ります(交渉がにっちもさっちも行かなくなる状態)。かといって、譲ってばかりだとモヤモヤするのも当然です。であれば、ご自身が条件を考える中で「絶対に譲れない条件」と「譲っても良い条件」を分けて整理しておくようにしましょう。譲っても良い条件であれば、どのくらい譲歩できるのかも考えておけるとベストです。<ポイント>譲れない条件と、譲れる条件を整理しておく譲っても良い条件があるなら、どのくらいならOKなのかを考えておく4. ヒミツを守れる事業承継やM&Aは、会社の最重要機密事項です。ヒミツを守る、という当たり前のことなのですが、この当たり前を徹底できるかが運命を分けたりもします。良い相手が見つかったり、その日が近づいてきたりするとどうしても他の人に話したくなる気持ちはよく理解できます。でもぐっと堪えてください。そういう時は、相手のことを想像すると良いです。なぜなら相手にとっても同じように機密事項です。もし、その相手方のことを話していることが相手に伝わってしまったら大変です(場合によっては情報漏洩事案として損害賠償の対象となることさえあります)。同じくらい、従業員に対しての秘密保持も大事です。本来は従業員の雇用維持などを想って事業承継を考えていても、まだ引き返せる段階で話してしまい仮にネガな反応があると、ほとんどの経営者が耐えきれなくなります。事業譲渡契約締結まではできるだけ秘密事項として留めておきましょう。<ポイント>他者へ安易に話すことは避ける損害賠償等のリスクも理解しておく従業員にも秘密保持は徹底する5. 良き未来を想像している事業承継は、ゴールではなくスタートです。スタートした先の未来から逆算している方は、事業承継までの時間すらワクワクしながら進めています。ーー譲渡する院長先生にとっては、この病院がどんな風に発展してくれるんだろうどういう相手だとスタッフが喜んでくれるだろう譲渡後にはあそこに旅行したいな。こんな車に乗りたいなーー譲受する先生にとっては、病院名はこうしよう!従業員にはこういう福利厚生を準備してあげよう新たな柱として、こういう診療を設けよう所得が上がれば、少しお休みをとって家族でハワイに行こうなどです。事業承継までのプロセスを軽視するわけではありませんが、事業承継後の方が人生にとって圧倒的に大きなことであり、それまでの交渉の時間や手続きの手間などささいなことなのです。目的は承継後にどんな未来が待っているかを実現するためであり、承継はそのための手段に過ぎません。この目的と手段を混同せず、目的のための推進力を持っている先生はやはりうまくいくことが多いです。<ポイント>承継後の良い未来を想像している目的と手段を混同せず、目的ファーストで考えきる以上です!事業承継時の参考になれば幸いです。この記事を書いたライター小川篤志(獣医師)東京都出身 日本獣医生命科学大学 獣医学部卒業後、宮崎犬猫総合病院 院長、TRVA夜間救急動物医療センター副院長として臨床経験を積む。ビジネスサイドに転向後、東証一部上場企業の経営企画部長に就任。新規事業、経営管理、PR / IR、ブランディング、マーケティングを統括。日本初のペット産業特化型ベンチャーキャピタルCEO、海外動物病院法人CEO等を歴任。FASAVA(アジア小動物獣医師会学会)日本支部 理事、ITスタートアップの経営企画担当を経て、XM&Aを創業。主な功績、受賞歴COVID-19感染者のペットを預かる「#stayanicomプロジェクト」の企画・統括・責任者(環境大臣 表彰)熊本大震災 ペット災害支援(熊本県知事 表彰)、西日本大豪雨ペット災害支援日本初のチャットボットを活用した保険オペレーションシステムの構築Web Media「猫との暮らし大百科(web media)」を創設。編集長に就任し、月間100万PV超のメディアに成長上場企業 / スタートアップ合わせ総額50億円超の資金調達を主導<その他現任> 公益社団法人 東京都獣医師会 理事、学校法人 ヤマザキ学園 講師facebook、Podcast