女性獣医師の活躍を応援する社会貢献プロジェクトが発足。動物病院への復職を目的に、実習を含む全5日間の学び直しを行います。XM&A and COMPANYおよび株式会社THE JUICY(いずれも本社:東京都世田谷区、CEO 小川 篤志)は、国連が定める国際ガールズ・デーに合わせ、女性獣医師の臨床復職を支援する社会貢献プロジェクト「Revet(リヴェット)」を始動します。このプロジェクトは、結婚・出産・育児を機に、動物病院勤務から離れざるを得なかった女性獣医師が、知識の学び直しと病院実習などの実践を含む5日間のプログラムを通じて、復職への第一歩を踏み出すことを目的としています。復職を希望しながらも不安や課題を持つ女性獣医師への支援はもちろんのこと、慢性的な人材不足が課題となっている動物病院業界に貢献するためのプロジェクトです。プロジェクト「Revet」発足の背景人材不足に喘ぐ動物病院の声動物病院業界では、近年の働き方改革に伴い、雇用すべき従業員数が増えたことを皮切りに「人材不足」が近年最大の問題の一つとなっています。少ない人員をカバーするためには、院長が長時間勤務せざるを得ず、過労やメンタルヘルスの問題も顕在化しはじめています。獣医学部学生の過半数が女性。「なりたい職業」でも女子では常にトップ10入り。動物病院は、女性が主役の時代へ麻布大学の調査によると、獣医学部学生の男女比率は近年大きく変化しており、令和4年度には女性比率が56.8%にまで上昇しました。日本FP協会による小学生の「将来なりたい職業」ランキングトップ10では、女子では「獣医師」が過去10年間常にランクインするも、男子では一度しか登場していません。今後、動物病院では女性獣医師がさらに主役となっていく時代に入ります。一方、女性獣医師の就業率は、逆スラッシュ(\)。女性医師よりも20pt低いしかしながら、女性獣医師の就業率は、医師や女性一般の統計に比べても低い傾向があります。特に子育て世代では顕著で、30代で就業率は70%を下回り、以降一度も上昇することがありません。一般的に、出産・育児に伴い一時的に就業率が下がりながらも40代で上昇するカーブを「M字カーブ」と言いますが、獣医師の場合はそれがなく、「逆スラッシュ( \ )」で下降し続けています。獣医師では、出産、育児を通じて就業から離れるも戻りづらい、という構造的な課題がありそうです。出産、育児からの休職。現場に戻りづらい理由は「不安」子育て中の複数の女性獣医師にインタビューを行なったところ、復職しづらい理由には「一度臨床を離れた自分が現場に戻れるのだろうか」という不安があることがわかりました。女性獣医師が臨床に戻りづらい理由最新知識のキャッチアップやスキル低下への懸念急な休み等で、職場に迷惑をかけるのではという不安以前のように、勉強に時間を割くことができるのか自信がない病院の営業時間と保育園の時間が合わず申し訳ないブランクが許される場所ではないと感じるやりがいを感じる仕事ではあるものの、常に命と対峙する現場(医師も同様だが、動物病院は総合診療が主流であり、多くの病院で日々命と向き合うこととなる)であるがゆえに、ブランクへの懸念や、働き方に関する不安が挙がります。女性獣医師のリアルな声(抜粋)<Aさん(45歳 。子供:14歳、11歳)>1人目の妊娠を機に退職。上の子が小学校に上がる頃に復職しようと思ったがすぐには学校になじめず計画通りにはいかなかった。近隣の動物病院に実習を申し込んだが学生でもない元臨床医の実習は受け入れてもらえずそのままブランクが開いてしまった。いまさら臨床現場に戻っても浦島太郎状態で何の役にも立たないだろうと思う。<Bさん(40歳。子供:4歳)>結婚と夫の転勤をきっかけに退職。幼稚園も夕方まで預けることができるので臨床に復帰したいが、動物病院の午後の診療が始まる頃に帰宅させてもらうような働き方は現実的ではなく、結局動けずにいる。獣医師として働いていないことへの焦りと負い目がある。<Cさん(43歳。子供:9歳)>妊娠を機に退職。子どもが小さい頃は子どもの体調が安定せず復職は難しかった。親になって初めて飼い主さんの気持ちが本当に理解できたと感じることが多々あり、今なら以前より飼い主さんに寄り添った診療ができるのではという気持ちもあるが、それ以上に10年近くも臨床医としてのブランクがあることが怖い。出産・育児で臨床を離れた女性獣医師が、安心して戻れる環境整備を動物病院経営者からは、子育て中のママだから雇用しない、という声はほとんど聞かれず、むしろ「ブランクはなんとかなるし時短勤務でもいいから、助けてほしい」という声は根強く、このギャップにこそ糸口がありそうです。人材不足が叫ばれる動物病院業界において、女性が中心となっていく時代において、女性獣医師が出産育児から戻りづらい構造的課題の解決は急務です。この一助として「Revet」を始動します。女性獣医師復職支援プログラム「Revet」について臨床復職のための準備を行う女性獣医師向けプログラム「Revet」では、お子様がいる元臨床医の女性獣医師10名を対象とし、5日間のプログラムを通じて臨床復帰のための学び直しの機会を提供します。今回は第1期生の募集です。対象者 : 女性獣医師動物病院への臨床復帰を考え中で、お子様がいる元臨床医の女性獣医師。ご本人・お子様のご年齢は問わず、ブランクは何年あっても構いません。募集期間 : 2025年10月11日〜11月9日定員 : 10名※応募状況により抽選、定員拡大となる場合がございますお申し込みフォーム : こちらプログラム日程【Day1】11/15(土)10:00-15:30 @品川(ランチ会付き)【Day2】11/19(水)10:00-16:00 @オンライン(Zoom)【Day3、Day4】11/25〜12/5のうち希望の日時・病院で実習(最大2日)【Day5】12/6(土)10:30−15:30 @品川(お弁当あり)【懇親会】12/10(水)夜、子供連れOK懇親会(講師参加あり)受講料 : 33,000円(税込)※講師への謝礼、会場費等の実費に充当させていただきます※領収書の発行可能ですプログラム内容動物病院実習(2日間)、よく見る病気総復習、クライアントコミュニケーション、症例検討ワークショップなど履修後履修証明書を発行します。本プログラム協力病院への就職のご相談にも応じます。費用はかかりません。ご留意事項※座学研修、動物病院実習はいずれも都内または都内近郊を予定しております。※受講時にPR用の写真や動画の撮影を行います。あらかじめご了承ください※お子様の体調不良等に伴うお休みには最大限配慮いたします【ポイント1】 最前線で活躍する講師が座学を担当Revetの魅力の一つ目は、豪華な講師陣による講義です。各種学会やセミナーの最前線で活躍する獣医師による講義を受講できます。 <講義担当予定獣医師(一部)>塗木貴臣(TRVA動物医療センター 院長):救急・総合医療担当石川勇一(犬と猫の動物診療&外科サポート 代表):総合診療担当溝口俊太 (ワラビー動物病院グループ 代表):予防医療担当田中翔(近畿動物医療センター):麻酔学担当井上舞(ロイヤルカナンジャポン):栄養学担当田舞理央(日本全薬工業):医薬品担当宮下めぐみ(東京都獣医師会 理事):キャリアプランニング担当伊藤優真(有明動物病院):医療コミュニケーション担当ほか【ポイント2】実習先は、30病院以上から選べる。就職のご相談もOK復職に向けて欠かせないのが実習。実際に病院を見学したり実習をすることで、かつての感覚を取り戻します。決まった期間の中から、2日間の希望日を選び、協力病院のうち通いやすい病院を希望することができます。<実習協力病院(一部)>日本動物医療センターグループ(東京都渋谷区、港区)小滝橋動物病院グループ(東京都新宿区、港区、目黒区、練馬区、杉並区ほか)ワラビー動物病院グループ(埼玉県蕨市、川口市)成城こばやし動物病院(東京都世田谷区)Pet Clinic アニホス(東京都板橋区)赤坂動物病院(東京都港区)東京猫医療センター(東京都江東区)エルザどうぶつ福祉病院(東京都西東京市)シンバ動物病院(東京都目黒区)羽根木動物病院グループ(東京都世田谷区)三鷹通り動物病院(東京都三鷹市)全協力病院の一覧はこちらで掲載しております。協力病院としてご協力いただける病院さまは以下のリンクからお申し込みください。非営利事業につき、Revet受講者が就職を希望した場合でも、一切の費用はいただきません。実習にご協力いただける病院も募集しております。ご連絡はこちらからお願いいたします。【ポイント3】同期生がいるから、復職に勇気が持てる同じ境遇の仲間と一緒にプログラムを受講することで、復職への第一歩を踏み出しやすくなります。一人では不安なことも、みんなで話し合い、励まし合うことができるからこそ、挑戦が楽しくなります。その他の嬉しいポイントVETS TECHのアーカイブ動画が視聴可Revet参加者は、VETS TECHが提供する多種多様なコンテンツの中から、興味のあるアーカイブセミナーを無料でご覧いただくことができます。Revetのプログラムだけでなく、ご自身の関心のある分野を自主勉強できます。※VETS TECHにご登録いただく必要がございます※視聴動画数には限りがあります※協力:株式会社VETS TECHランチ会、お弁当タイム、お子様連れOKの懇親会など楽しみもたくさんランチ会や懇親会など(一部実費がかかります)、学び直し以外の楽しみもご用意しています。懇親会では、実習協力病院や講師もお招きしますので、就職のご相談などもその場でしていただいて構いません。最終日には、お弁当も支給します(協力:ゾエティス・ジャパン株式会社)。みんなで楽しみながら学びましょう。プロジェクトリーダー 三宅亜希(獣医師)TRIPECT lab.代表。XM&A and COMPANY 所属。日本大学 卒業後、都内の動物病院で臨床経験を積む。2009年より24時間365日対応の飼い主向け電話相談サービスを提供する動物病院「アニクリ24」院長に就任。獣医師向けの講演・研修・執筆実績多数。獣医療クライアントコミュニケーション分野の第一人者として業界に貢献。2025年よりXM&Aのコミュニケーションオフィサーとして活躍。その他、東京都獣医師会 広報委員。三宅よりコメント「子どもが生まれても臨床は続けられますか」 大学4年生の女子学生から聞かれたことがあります。「もちろん、続けられます」 そう答えながらちくっと胸が痛みました。子どもを理由に臨床から離れ、子どもが大きくなった頃には怖くてもう臨床には戻れない。そんな知人が周りにたくさんいました。なにより自分もそうでした。でも子育ては獣医師のキャリアにプラスになると信じています。もし今、臨床現場に戻ったら、昔よりも飼い主さんに寄り添えるだろうな、上手にコミュニケーションが取れそうだな、そんなふうに思ったことはないでしょうか。その予感は間違っていません。あと必要なのは一歩を踏み出す勇気だけです。あの日、「続けられます」と伝えたことが少しでも本当になるように、私も一歩踏み出します。ここから、みなさんと一緒に続けることがあたりまえになる世界にしていきたいです。開催体制主催:XM&A and COMPANY、株式会社 THE JUICY協力:日本全薬工業株式会社、株式会社VETS TECH、ゾエティス・ジャパン株式会社、ロイヤルカナンジャポン合同会社、TRIPECT lab.本件に関するお申し込み、お問い合わせ先参加者向け:参加申し込みフォーム動物病院向け:実習受け入れ登録フォームお問い合わせ・取材のお申し込み:Revet事務局